繊維の圧縮特性の研究者であるスワン博士はその研究課程で、軽量で厚みを必要とするウール製品にはダウンウールの繊維が最適であることを発見しました。


AUMORE WOOL

ダウンウールの科学


Aumore Wool が羊毛掛けふとんとベッドパッドに使用しているのは、貴重とされるポールドーセット種のダウンウールで、これはふとんに最も適したウールだと言われています。しかし、ダウンウールがふとんに最適だと言われることに科学的根拠はあるのでしょうか。Aumore Wool はウールマークを管理しウールの専門家でもある「ザ・ウールマーク・カンパニー」に問い合わせてみました。

では、ザ・ウールマーク・カンパニーのリサーチ部長であるポール・スワン博士から学んだダウンウールに関する科学的な情報をご紹介しましょう。

ダウンウールの繊維はウールの特徴である「クリンプ」と呼ばれるくるくるとした縮れが強く、その形状は上質のメリノウールなどに見られる平坦なウェーブではなく、立体的なコイル状で弾力性に長けたものです。繊維の圧縮特性の研究者であるスワン博士はその研究課程で、軽量で厚みを必要とするウール製品にはダウンウールの繊維が最適であることを発見しました。その結果、型崩れせず圧縮されてもすぐに元に戻ることが求められる製品にダウンウールが使用されるようになりました。

また、すばらしい伸縮性を持つダウンウールはこれまでメリヤス糸の主繊維として選ばれ、従来のウール等級基準でも、「メリヤス糸タイプ」とされていました。このタイプのウールは比較的粗い繊維の太さの為、素肌に直接触れるものではなく、掛けふとんの中綿などに使用するのに適しているとされています。

スワン博士の研究によると、圧縮抵抗(例:人の足がカーペットを踏みつけた時にどれだけカーペットの繊維が抵抗できるかなど)は繊維の太さ(直径)とクリンプ曲度の関数だそうです。つまり、ダウンウールのように太く、強いクリンプのウール繊維はカーペットや掛けふとんのように、厚みがあり、より空気を含み、また圧縮に強いウール製品に最適といえます。

その反面、柔らかさで知られるメリノウールは衣類などに最適ですが、逆に人間の体重をしっかり支える「弾力性」には欠けています。また、異型断面ウールOptimやSRSウールのように細く、真っ直ぐな繊維は柔軟性があり圧縮しやすく、シワを作りたいウール製品に使用されます。

さて、オーストラリアの羊毛繊維試験機関であるAWTA (Australian Wool Testing Authority)ではこれに関するテスト方法があります。それは2.5g の汚れがない紡毛を圧縮するのにどれだけの圧力が必要かを調べる圧縮試験です。スワン博士の研究によると、太さ28 ミクロンでクリンプが18 ミクロンの太さの繊維のものに近いダウンウールは必ず10-12 キロパスカル以上の圧縮抵抗数値を示しており、一方繊維の太さが18ミクロンの典型的なメリノウールの数値は8 キロパスカル程度となっています。(注:キロパスカル=圧力の単位)

ニュージーランドでは「Core Bulk」と呼ばれる計測方法があります。これは、上記の圧縮抵抗を測るのとは逆の方法で、2.5gの汚れがない紡毛に1キロパスカルの低圧をかけた時の体積を測ります。これはニュージーランドのカーペット業界用にデザインされた複雑で費用もかかる計測方法ですが、上記のオーストラリアで使用されているシンプルなテスト方法でも同様の結果が得られます。

このように、両テストにより様々な繊維が持つ空間充填の特性を知ることができ(3つ目の測定法はここでは控えておきます)、ダウンウールには高い圧縮抵抗数値があり、ウール繊維のクリンプと太さが空間充填に関連してダウンウールが掛けふとんに最適な原材料だということが科学的にも証明されています。


こうして環境にも体にもやさしく、美しく洗浄されたウールは、Aumore Wool の
工場で梳毛され、職人の手作業で丁寧に掛けふとんやベッドパッドに仕上げられていきます。


ウールの生い立ち

Aumore Wool が使用しているウールは南オーストラリア州で収穫・加工されたポールドーセットダウンウールです。このウールで作られる羊毛掛けふとんの品質は世界で一番と評されています。しかし、世界中でその飼育頭数は限られているため、とても需要の高いウールで、オーストラリアでも全羊毛収穫量の1%以下と大変貴重です。

Aumore Wool はこの貴重なウールの中でもさらに上質な部分のみを使用し、腹部や抜け落ちた羊毛は一切使用しません。お腹や膝、股の毛を除き一枚に刈られ、ラノリン油が取り除かれる前の原毛はグリージーウールと呼ばれ、繊維の長さが他のウールに比べとても長く約10cm あります。

このように刈られた上質の羊毛は、加工業者のもとできれいなウールに加工されます。植物の不純物が0.1%から1.0%の場合はくま手をしながら幾段階かの洗浄にかけられるのみ、1.0%から5.0%のものは化炭処理、というように羊毛についた不純物の量を基準に異なった洗浄処理をします。

Aumore Wool がベッドパッド用に厳選しているダウンウールは、くま手を使った洗浄のみのナチュラルな安心加工です。一方、掛けふとんの中綿に使用されるウールは化炭加工されます。化炭加工する際は、まず種などの植物の不純物をふるい落とし、くま手を使った洗浄を行った後100℃で加熱し即物性不純物を灰にします。次に、灰になった汚れをクラッシングやダスティングで取り除きます。最後に、APEO(アルキルフェノールエトキシレート)が含まれない、環境にやさしい洗剤で羊毛を洗いあげます。なお全工程においてウール繊維が傷むことはありません。

こうして化炭加工されることで、色むらの無いウールが仕上がり、美しい掛けふとんに仕上がります。また、このウールは、エコテックス規格100 の製品分類、ベビー・クラス 1 をクリアするもので、これは検査によって化炭加工された繊維に有害な薬品が残っていない安全なレベルと認められたことを意味します。

こうして環境にも体にもやさしく、美しく洗浄されたウールは、Aumore Wool の工場で梳毛され、職人の手作業で丁寧に掛けふとんやベッドパッドに仕上げられていきます。

Aumore Wool がダウンウールにこだわるのは、このポールドーセット種のダウンウールがふとんに最適とされるウールだからです。繊維の太さは32 ミクロンと、他のタイプのウールに比べると太く、しっかりとした弾力性があるので圧縮に強くすぐに元の形状に戻り、長い間お使いいただいても繊維が潰れることはありません。